月に1回のヨガ哲学の講義。
今月は、バガバッドギ―ターの講義でした。
バガバッドギ―ターって何?という方は、
コチラから
完全な幸せへの道は2つある。
バガバッドギータ―3章3節
最近は、自分が持っている
バガバッドギーター本の
意訳を比べてみることが楽しい。
すごく、簡潔な文章もあります。
漢字の違いで、ニュアンスが変わるところも
訳者の人の意図がかんじられるところ。
スローカの発音
シュリーバガヴァーン ウヴァーチャ
ロケ スミンドヴィヴィダー ニシュター
プラープロクターマヤーナガ
ジナーナ ヨゲナサーンキャーナーン
カルマヨゲナ ヨギーナーン
śrībhagavān uvāca |
loke’smindvividhā niṣṭhā purā proktā mayā’nagha |
jñānayogena sāṁkhyānāṁ karmayogena yoginām || 3 ||
श्रीभगवान् उवाच ।
लोकेऽस्मिन्द्विविधा निष्ठा पुरा प्रोक्ता मयाऽनघ ।
ज्ञानयोगेन सांख्यानां कर्मयोगेन योगिनाम् ॥ ३ ॥
単語の意味
śrī-bhagavān uvāca — バガヴァーンは言った
(ここでは、クリシュナ神のこと)
loke — 世界に
asmin —この
dvi-vidhā —二種類の
niṣṭhā —信仰
purā —以前に
proktā —語られた
mayā —私によって
anagha — おお、罪無き者よ(アルジュナのこと)
jñāna-yogena—知識のヨガによって
sāńkhyānām —理論家
karma-yogena —行為のヨガによって
yoginām —ヨガ実践者
完全な平和のための道は、2種類ある。
知識の道(ジュニャーナヨガ)
例えば、ブッダのように
奥さんや、子供がいたとしても
社会的な義務や、権利を捨てて
知識(真理)を求めるために、
出家者となること。
バガバッドギータ―で言われる
「知識」「真理」とは、
今現在でいうスキル!ではなく、
自分の内側に向かうための
揺るぎのない教えのようなもの。
その知識は、混乱をもたらすものではなく、
あくまでも自分自身に
安らぎと、安定・平和を
もたらすためのものなのです。
行為の道(カルマヨガ)
バガバッドギーターの3章では、
主に、この行為のヨガ=カルマヨガについて
話が進んでいくのですが、
私たち人間は、一瞬でも行為を
しないでいることはできない。
ココが凄く重要です!
人間として、生まれた以上は、
何らかの行為をしてしまう。
それが無意識であろうと、なかろうと
身体を使って、意識を使って
生きている限り、行為はしているもの。
だからこそ、この「行為」そのものに
意識を向けて、集中し、
役割を果たし、
淡々とそれを行うこと。
そのために、
行う練習のすべてが
ヨガであり、
生き方の練習
身体の練習
気持ち練習なんです。
行為=カルマは、
私たちの「考え」「意図」から
生まれるもので、
その「考え」は心から生まれる。
私たちが
マザーテレサのように
目の前の人のため、
自分の役割を行いたい。
見返りを求めずに、
その行為をしたいと
思っても、難しいことも
あるかもしれません。
心がいつも調子がいいとは限らない。
だからこそ、
身体と、心の両方から
コンディションを整えていく。
自分の役割を果たし、
責任をもって、その行為=カルマが
行えるように、たゆまぬ努力をすること。
良い人格が、人生の基礎になる。
話は急に変わりますが、
今夏のオリンピック、
皆さんは、アスリートの活躍を
ご覧になりましたか?
メダルを獲った方も、
惜しくも負けてしまった方も
終わった後のインタビューや、
前振り動画などで、
その人の人格や、人となりが見えて、
より深く感動したり、
ファンになったりしませんでしたか?
他の人に、影響を与え
完全に平和で、しあわせだという
大きなゴールを目指すためには、
まず自分の中の人格を
育み、高めていけるようにすること。
スモールステップから始めよう。
心が変われば、行動が変わる。
行動が変われば、習慣が変わる。
習慣が変われば、人格が変わる。
この有名な言葉にもあるように、
人格を良いものに変えていくには、
心の状態を変えていく。
①奉仕をしたり、チャリティをすること。
相手を尊重し、
見返りを期待することなく、
「させていただいてる」くらいの
気持ちで行うこと。
これは、エゴを大きくしないための
大事なこと。
②相手を理解しようと心かける。
自分でコントロールできない
相手の性格や、行動については
怒ったり、悩んだりすることなく
事実として受け入れるようにする。
③小さなことから、行動に移してみる。
人にしてみる。
感謝の言葉を口に出す。
なんでもいい、小さなことからやってみる。
理解しているだけと、
やってみるのは大違い。
最初は、照れてしまったり、
何やったらいいかな?なんて
悩んだり、
恥ずかしいとか
いろいろ考えちゃうと思いますが、
努力が、努力じゃなくなる
習慣のところまで、
習慣が人格になるまで、
スモールステップで
自分の中の良い人格を
少しずつ育んでいきましょう。
ナマステ!
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