頭立ちのポーズ「シールシャーサ」
私が大好きなポーズです。
ヨガを継続的に練習していると
最初の壁になる「シールシャーサ」
身体が柔らかい人も、柔軟性だけでは
上達しないポーズでもあります。
私も1年ほどかけて、たくさん練習を行いました。
今回は、シールシャーサナのやり方と
練習方法について。
写真を多めにして、説明をしていきたいと思います。
シールシャーサナとは?
頭立ちのポーズ Sirsasana
ヨガの練習の最後に行われるポーズ。
ポーズの王様と呼ばれる。
ポーズの効果
- 血液の循環を良くする。
- 重力によって下垂している内臓の位置を整える。
- 脳内の血液量をアップし、頭がスッキリする。
- 顔周りに血流が多くなることにより、
アンチエイジング効果が期待できる。 - 腕、肩、体幹の強化。
- チャレンジするマインドを育てる。
- 怖さに対し、打ち勝つ気持ちをもつ。
- 集中力を高める。
ポーズを行う時の注意
- 妊娠中の人
妊娠前からヨガの練習を続けている方は、
シールシャーサナのポーズを行っても
問題がないといわれています。
私自身も、長男の時はやりませんでしたが、
(ヨガ歴が短かったため。)
次男妊娠中は、シールシャーサの練習をしていました。
いずれにしても、壁の近くで行うことや、
お腹に力を入れすぎないことなど、
安全面に考慮して行うことが大切です。
- 高血圧の人
シールシャーサを行うと、
一時的に脳、頭に血液の流れが良くなります。
日常的に降圧剤を飲んでいる方は、
無理に行う必要はありません。
(医師に確認しましょう!)
軽減ポーズや、他のポーズで代用しましょう。
- 眼圧の高い人
高血圧の方と同じ理由で、
無理にシールシャーサを行う必要はありません。
他のポーズで代用しましょう。 - 生理中の人
生理中は、身体の中でアパーナ:排泄する力が
強くなる時、経血の流れを逆流させるような状態は
避けるほうが良い。という考えから、
シールシャーサナを含む逆転のポーズの
練習をお勧めしません。
ただし、人によって生理中の状態は異なるもの。
自分の身体のコンディションを
見極めて練習を行ってください。
私自身は、婦人科系があまり強くないので、
基本的には、ヨガの練習自体をお休みしています。 - 首や肩に痛みがある。
まずは、腕の強化を行う。
首に負担がかからないようにしましょう。
正しい状態でシールシャーサナができるようになると、
首に強い負荷はかかりません。
特に、腕の外側でマットを
しっかり押せるようになるように練習をする。
シールシャーサ実践のコツ
実際にシールシャーサナを実践するときの
コツを、身体の動きとマインド部分から
書いてみます。
あくまでも、実践するときに私が気を付けている
ポイントです。
シールシャーサナは最初は壁の近くで練習し、
徐々に壁がないところでも、出来るように練習します。
⇒この壁から離れるところが難しいところ。
(自分の恐怖心や、焦る気持ちが一番出やすくなるところ)
いざ!実践しましょう。
①前腕を床につけて、
上腕は肩幅くらいに広げる。
肘と肘をつかみ、そこから肘の位置を
変えないようにしながら、手を前におく。
両手を組みます。手の外側部分が
床と垂直になるようにする。
肩は、外旋して鎖骨の前が広がった状態。
後頭部を、手を組んだ間に入れる。
組んだ手は、小指側をゆるめ
両手の小指側のふちがマットにつくようにする!
②息を吸って、脚をまっすぐに伸ばし、
できるだけ上腕に向かって歩かせる。
⇒この練習を地道に続けること。
脚は、片脚からでOK。
脚をジャンプさせて、上がりたくなるところを
ぐっと耐えて、お腹に力を入れる。
気持ちが焦ってくるところ。
「とりあえず、上がっちゃえ」
「倒れそうで恐い」という気持ちを
ごまかさないように、地道にこらえる。
③脚をゆっくりとあげてくる。
お腹に力を入れ続けておく。
最初は、つま先立ちだけで片脚ずつ
上げる練習をするといい。
ここでも焦って、上に上がりたくなる気持ちを
抑えて、できるだけゆっくりと呼吸を行う。
最初は、膝を曲げてお腹のほうに引き付ける
ところでキープしてと良い。
④体重を前腕にかけつづける。
(首には2~3割程度)
脚をまっすぐ上に向けたら、尾骨を引き入れる。
鼠径部を広げるようにする。
バランスがとれるようになるまで、
ヨガ指導者や、お友達に見てもらうと良い。
自分が思っているまっすぐな状態と
実際のまっすぐな状態が違うことが多い。
最期に鼠径部をゆっくり伸ばすところが
もう一度、バランスを崩しそうになって恐いところ。
⑤お腹を引き上げ、脚の親指の付け根を
天井に引き上げるようにして、
脚の内側を長くする。
⑥ゆっくりと呼吸を行い、最初は10呼吸ポーズを保持する。
片脚ずつか、両足をそろえて降りる。
⑦チャイルドポーズで呼吸を整える。
⑧必要であれば、首のストレッチを行うと良い。
まとめ
シールシャーサ:頭立ちのポーズ
美容面、健康面、そして思考や感情などの
精神面といった、幅広い効果が一度に得られるため、
「ヨガポーズの王様」と言われています。
身体が逆になることで、普段の視界
視点の違いを感じることができます。
また、シールシャーサでポーズに入るまでの
動き、焦り、自分のこころの状態が見えてきます。
バランスを崩してしまいそうなことに焦りを感じるのか?
倒れてしまうことが恐いのか?
どこに自分が恐怖を感じているのかを
少し離れて考えることが大切です。
アイアンガー先生のハタヨガの真髄には、
このように書かれています。
この悩みながら行うポーズの練習の時が
ポーズの青春時代なので、
じっくりと向き合って、
誠実に向き合っていくしかありません。
最初の練習は、
やはり壁の近くで行うことが大事です。
偉大なる壁先生!の恩恵をお借りしましょう。
そこから少しづつ、
壁との距離を離して練習していく。
シールシャーサ~見える私たちの社会は、
逆さになって、私たちに新しい視点を
与えてくれるきっかけになるでしょう。