苦悩の原因となるもの:アヴィディヤーの解説

Pocket

月に1回のヨガ哲学の講義を
まとめてみたいと思います。

今回は、私のリクエストで、
【無知 】アヴィディヤーについて
より深く、詳細に話して頂きました。

苦悩の原因となるもの
【無知)アヴィディヤーとは?

ヨガのアヴィディヤーは
【無知】と訳されます。
漢字の「無知」の意味に
とらわれてしまいますが、
ヨガ哲学のアヴィディヤー「無知」は
何も知らないことではありません。

vidya…智慧・知識のこと。
【A】がつくと、否定の意味になります。
アヴィディヤー【無知】…Avidya

【無知】が引き起こす苦悩とは?

心の平和の障害は5つの原因
パンチャクレーシャと言われ、
(パンチャ…5つ:クレーシャ…苦悩)

パンチャクレーシャ:5つの苦悩

①アヴィディヤー:avidya【無知】
②アスミタ:asmita【エゴ・自意識】
③ラーガ:raga【執着】
④ドヴェーシャ:dvesha【嫌悪】
⑤アヴィニベーシャ:abhinevesha【死への恐怖】

 

 

アーヴィディヤー アスミタ ラーガ・ドュベーシャ
アビニベーシャー パンチャ クレーシャーハ 2-3

ヨガスートラ 2-3について

無知、エゴ、執着、憎しみ、
死への恐怖は5つの人生の苦悩です。
(FLOWARTS TTC300より)

苦悩が起こるシステムとは?

心の平和の障害となるのは、
5つの考えからなる苦悩(クレーシャ)です。
全ての苦悩は、身体の中(自分の心の中)にあり、
気持ちから湧き上がるもの。

自分自身の中にある
この5つの敵(苦悩)に
気づかないで、ケアを怠ると、
良い人生を送ることはできません。

すべての原因は、無知から始まる。
無知な状態が、
私たちに混乱を招きます。

自分だけが優れていると思う
間違った自意識が生まれ
(エゴ:アスミタ)
欲望や、執着が大きくなり、
(執着:ラーガ)
好き嫌いの感情が
コントロールできなくなると、
他人を批判することにつながる。
(嫌悪:ドヴェーシャ)
手放すことの恐怖が生まれると、
成功にしがみつき、失敗を恐れ、
死への恐怖にとらわれるようになる。
(死への恐怖:アビニベーシャ)

なぜ【無知】が起こるのか?

アニッティヤ・アシュチ・
ドュッカ・アナトーマス
ニッティヤ・シュチ・
スカートマ・キャーティヒ
アヴィディヤー

ヨガスートラ 2-5

無知とは、永遠でないものを永遠と見て、
不純なものを純粋と見て、
痛みが伴うものを現実とみる、
アトマンでないものをアトマンと見る事です。
(FLOW ARTS TTC300より)

【無知】正しくない知識

私たち人間や生き物は、
いつか必ず死ぬものです。
永遠ではない肉体を
永遠であるように思い、
肉体が衰えていくことに
恐怖を覚えることなどは、
正しくない知識です。

(…私の事ですか?)

【無知】間違った知識

例えは、バガヴァッドギーターのことを
人伝えに聞いて、
「戦争の話だ!」
「戦争を正当化してる」などと
思うのは、間違った知識である。

【無知】半分の知識

本や、インターネット、
人伝えの情報。
実践と、経験が伴わないもの。

情報と、自分の実践・経験が
合わさった本当の知識となる。

例えば、アーサナの本を
たくさん読んでも学んでも、
自分で練習し、実践しないと
正しい知識とはなりません。

哲学の勉強をしても
人生の中に取り入れて、
日々の生活の中で
実践していかなければ
ただの雑学?いい話で
終わってしまいます。

【無知】何もしらないことは、
無知ではない。

逆に何も知らないことは、問題ではない。
何も知らなければ、
人に聞くことが出来るし
教えを乞うことが出来る。
何も知らなければ、
混乱が起きることがない。

ですが、半分の知識や、
間違った知識を正しいと思っていると、
自分の中に混乱や、迷いが生じて
次々に苦悩が訪れることになります。

混乱ののスパイラルに陥り、
何が正しいのかがわからずに
苦しみ続けることになり、
【無知】をもとにした
5つの苦悩が
心の中に<広がっていきます。

【無知】から何が生まれるのか?

エゴ(アスミタ)2-6について

ドュルグ ダルシャナー シャプティヨール
エーカーター イヴァ アスミタ

自分の持つ器官を自身だと
認識することはエゴです。

執着(ラーガ)2-7について

スッカ アヌシャイ ラーガハ

喜び追いかける事が執着になります。

 

嫌悪(ドヴェーシャ)2-8について

ドュッカー アヌシェイ ドュヴェーシャハ

苦悩によって、嫌悪が出てきます。

 

死への恐怖(アヴィニベーシャ)2-9について

スワー ラサー ヴィドゥシャハーアビー
タター アールダハー アヴィニベーシャハ

アヴィニベーシャは生への欲求(死への恐怖)であり、
生まれる前からあり、賢者にすらあります。

 

 

【智慧:完全な知識】
ヴィッディヤ:Vidyaは
何のために必要か?

私たち自身を正しい道へ導くため。
平和や落ち着きのため。
満足した人生のため。
時間を節約するため。
人生の問題に解決策を見つけるため。
成功に導くため。

人生の問題は、常に私たちの周りにあります。
問題が起こった時に、
私たちがその問題にどう取り組むか?
解決策を見つけられるか?
それは、正しい知識、
智慧にかかっています。

 

哲学を学ぶことは、
世の中の真理を学ぶこと。

哲学の学びをもとに
実践と、経験を重ね、
正しい知識を自分のものにすること。

心と身体の状態を、ケアして
ヨガの練習を行い、
瞑想を行うこと。

目にするもの、耳にするものに
気を付けて、自分の心の状態を
良い状態になるように努力すること。

ムケーシュ先生は、
哲学の学び、本当の知識を持つことを
傘を持つことに例えていました。

「天気は変わります。
雨が降るときもある。」

でも、私たちが正しい知識という
傘を持っていれば
知識を使って、(傘をさして)
外に出かけることが出来ます。

私たちが本当の知識を学んでいれば、
人生の問題が起きた時でも、
解決策を見つけることができる。

 

人生の題をなくすことはできない。
でも、立ち向かう強さを与えてくれる!

まとめ

5つの苦悩のベースとなるのは
【無知】アヴィディヤー

 

5つの苦悩:図

 

すべての状況や、問題の原因が
自分の内側にあると気付くこと。

【無知】をなくすため、
正しい【知識】を身につけ、
実践し、経験をつむこと。

【無知】は、私たちの理解力を曇らせ、
物事をそのまままに見ることが、難しくなります。

日常生活で、自分たちの
【無知】が大きくならないように
自分自身を見つめ、ヨガの練習を実践し、
哲学の学びを続けていきましょう。

Follow me!