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先日は、月に1回の
哲学の講義でした。

今回は、ヨガスートラ
2章42節より
【サントーシャ】についてです。
ヨガスートラって何?という方は、
こちら

サントーシャとは?

自分の現状を見極め、
本当に大切なものを見出す心を
「サントーシャ」と言います。


ヨガスートラ 2章42節

saṁtoṣāt-anuttamas-sukhalābhaḥ
संतोषातनुत्तमस्सुखलाभः

足るを知ることにより、無上の喜びを得られる。

今の現状に満足する。
感謝をする。

意訳

満足することによって、

完全な幸福に達することが出来ます。

彼自身がどんなに多くを

持っているかに満足すると、
彼が持っていないものを
追いかけることがない。

彼は彼自身に満足します。
それを完全な幸福と言います。

(FLOW ARTS 300TTC)

 

言葉の意味

sam = 永遠に、平等な、

tosha= 与える、乗り越える、

 

 

モノで心は、満たされない。

欲しいものは、次々出てくる。
テクノロジーが発達した現代は、
常に最新モデルが出ますし、
ファッションなら、毎年トレンドがあります。

そして、恐ろしいことに、
私たち人間は、新しいものにも
すぐに慣れてしまいます。
とっても、欲しかったバッグや、
靴も、手に入れた時のときめきは、
色あせるもの。

 

 

物質的なものに、自分の心を
振り回されないようにしましょう。

 

サントーシャを、実践するとどうなる?

比べることのできない幸せを得る。
(向井田みお:ヨガスートラより)

 

他者と比べる必要のないことを
理解すること。

 

自分で自分自身を深く理解すると、
人生に起こることの
すべてを生きる糧、
経験として捉え、
自分自身を成長させることに
つなげることが出来る。

 

 

 

すべての欲をなくすことは、むずかしい。

社会的な生活をしていたら、
完全に、欲をなくすことは出来ない。
と、ムケーシュ先生もきっぱり
話していました。

 

なぜなら、社会生活で
必要な欲望もあるわけです。
例えば、
自分自身に対する欲望は、
向上心につながります。
勉強や、仕事などの
効率をあげて、
良い行為につながります。
成績を上げる事。
受験、昇給、昇進。

だから、欲望が無くならないことを、
悲観する必要はない。

人間には、5大欲求が
あると言われています。

「マズローの欲求5段階説」と呼ばれるもの。

 

心理学者アブラハム・マズローが
「人間は自己実現に向かって絶えず成長する生きものである」と仮定し、
人間の欲求を5段階に理論化したものです。
人間には5段階の「欲求」があり、
1つ下の欲求が満たされると
次の欲求を満たそうとする
基本的な心理的行動を表しています。
①生理的欲求
②安全欲求
③社会的欲求
④尊厳欲求(承認欲求)
⑤自己実現欲求
(画像はお借りしました)

 

欲望を今より、少なくする。
コントロールする。
俯瞰して考えてみる。
その欲望の元になるものを
しっかりと見つめてみる。

 

社会生活で、「サントーシャ」をどう実践していけばいい?

学校や、仕事、家庭、昇進、コミュニティ
さまざまな社会生活の中で、
競争なく、向上心や、
欲望を完全になくし、
生きていくことは難しい。

 

そんなことをしていたら、社会生活では、
違う問題を起こすことになりかねない。
⇒やる気のない人?

競争社会に生きながらも、
他の人から、良い影響をもらう。
自分の目的を競争だけにしてしまわない。
競争は、過去の自分との
違いだけにする。

 

自分自身と向き合うこと。

必要のないものを手放すこと。
果てしない欲望で、モノを
手に入れて、満たされない状態から
抜け出すには、どうすればいいのか?

それは、自分を深く掘り下げる事。

 

自分がどうなりたいか?
自分がどう生きたいか?
自分が、何が好きなのか?
自分は、何にやりがいを感じるのか?
自分は、どうありたいのか?

もっと、掘り下げていくと、

たとえば、好きな服について、
「この服は好き」だけど、
「この服は嫌い」
それは、なぜか?

デザイン?
色?
素材か?
はたまた、
そのブランドが好きなのか?

ブランドコンセプトが好きなのか?
はたまた、譲れない機能性なのか?
長くいいものを使いたいこだわりなのか?
値段で選んでるのか?
環境にやさしいものを選びたい。
身体に良いものが気になるなど。

ベースになる自分の考えが
何なのか?
考えてみる。

ここが明確になってくると、
流行りのファッションであっても
衝動買いがなくなるかもしれないし、
クローゼットが服であふれる。
でも、着る服がない!なんていう
悩みやがなくなるかも。

あと、人をうらやむときも、
その気持ちのベースは何なのか?

例えば、友人の幸せそうなSNSを見て、
結婚いいなぁと思う気持ち。

本当に結婚したいのか?
なんとなく、子供産まないと
いけない年齢だと焦ってる?

ここで、重要なのは
あくまで、自分軸。

 

自己肯定感と、満足感を高める。

最近よく聞くようになった
「自己肯定感」

自分の存在を肯定的に
受け止められる感覚のこと。
自己肯定感が高いと感情が安定し、
人生で起きるさまざまなことを
ポジティブにとらえられます。

 

内閣府の「子供・若者白書」によると、
日本の若者は、諸外国の若者と比べて、
自分自身に満足していたり、
自分に長所があると感じていたり
する者の割合が最も低く、
また、自分に長所が
あると感じている者の割合は
平成25年度の調査時より低下していた。

 

つまり、現代の日本の若者は、
「自己肯定感」が低いらしい。

大人の調査はないのですが、
私たちも、完全に「自己肯定感」が
高いとは言い切れないと思う。

自己肯定感や、
自分自身に満足すること。

ここが足りないと、
他人と比べたり、
モノを手に入れることによって
満ちた感じを補おうとする。

 

満ち足りている。
現在の自分の状態に満足する。
感謝することが
できるようにするには、
まず、自分が完全な状態なのだと
理解を深めること。

 


そして、日常では、
小さな目標を立てて、

行動すること。
決めたことをやるという
「自分との約束」を守ること。

 

それによって、得られていく
「満足感」と
「自己肯定感」を積み上げていく。

本質的に満ち足りた後に、「平和」はおとずれる。

満ち足りた幸せ=ほかに何もいらない。

おなか一杯の美味しいご飯を
食べた状態で、まだまだ
ご飯を食べたいと思わないように。
本当に満ち足りたら、何もいらない。

ムケーシュ先生曰く、
ヨガスートラの教えと、
現代に生きる私たちの間には、
距離があるということを、理解しておく。

目標とズレがあっても、大丈夫です。
最終到達地点を知っておくだけでも、
心の指針ができる。

完全に幸せで、平和な状態は、
満ち足りた後にしかおとずれない。

「自己成長」
「やりがい」に
満足を見出すこと。

 

負けても、勝っても、
得ても、失くしても、
「サントーシャ」

 

現代をいきる私たちは、
かんたんに情報が手に入り、
たくさんのモノが手に入ります。

だからこそ、必要ない欲望を手放して、
いつでも、自分に満足して
感謝の気持ちと寄り添えるように。
身体も、心もPureに生きましょう。

子育てママのためのヨガスートラ
「今」目の前にある幸せ =サントーシャ
もどうぞ!

ナマステ。

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